超高齢社会の日本。介護の仕事はますます注目されています。いくつもある介護の学校の中からどこを選びますか?
私はニチイ学館で学びました。
介護職員初任者研修での勉強内容は、将来介護の仕事につかない人であっても役立つこと。多くの人が年老いていく親を持ち、そしてすべての人が年老いていき、一度は亡くなるのですから。
今回は学校選びのポイント。そして気になる15回目16回目のテスト対策も。
私の経験が、これから介護の勉強を始める方の参考になれば幸いです。
介護職員初任者研修とは?
介護職員初任者研修は、介護の仕事をする時に最初に受ける入門的な研修。介護の基礎知識や基本的な介護技術を学びます。
教室に通って授業を受ける以外に、自宅でのテキスト学習がありレポート提出が必要。15回目には「知識と技術の評価テスト」があり、さらに最後の16回目には修了試験が!それに合格すると修了証明書が発行されます。
教室での授業は講義を一方的に受けるのではなく、様々な実技も。最後の試験ではそれらの実技を習得しているかも確認されます。
介護職員初任者研修はヘルパー2級研修相当と言われていますが、どこが違うのでしょうか?初任者研修では施設での実習がなくなりました。そして、修了試験に合格する必要があります。

介護職員初任者研修を受講するきっかけは?
介護職員初任者研修を受講する理由は人それぞれ。介護の仕事にこれから就こうという人が多いと言われていますが、実際にすでに介護の現場で働いている人も多いです。
ヘルパーとして働いている人以外に、タクシーの運転手さんや福祉用具の販売をしている人なども。スキルアップのために研修を受けるのですね。
さらには私のように家族介護のために勉強する人たちやボランティア活動に生かしたいという人も。実際に受講してみて思ったのですが、介護職として将来働かないとしても役立つ勉強内容。自分や家族の老後を考える上で、ためになる話をたくさん聞けます。
介護の学校を選ぶポイント
介護職員初任者研修を受講できる学校は大小いろいろ。さて、どこの学校に通いましょうか?
数多くの学校を選ぶ時の基準は何でしょうか?
交通の便
仕事を続けながらなど忙しい中を通学する場合も多いので、通いやすいことは大切なポイント。
全国展開で数多くの教室があることが必要ではなくて、通う自分にとって便利な学校があれば大丈夫です。
講義のカリキュラム
学校によってカリキュラムはさまざま。週2-3日通学であったり、週1日であったり。自分の生活スタイルに合う日程のクラスが見つかるといいですね。
ホームページにはクラスの記載があっても、実際には希望者があまり集まらずに開講されないというケースもあります。電話での問い合わせがおすすめ。
サポート体制
特に忙しい方の場合は振替制度があると嬉しいですね。また決められた受講期間内で終了できない場合に受講期間が延長できる制度があると安心です。
介護の仕事に就きたい人であれば、就業サポートについてもチェックしましょう。
受講料
学費については学校によって開きがあります。研修と最後の試験をあわせて5万円から15万円ほどでしょうか。キャンペーンを上手く利用できる場合もあります。
学校によっては修了後に勤務することを条件に受講料すべてが無料になる場合もあります。就業を考えていらっしゃる方は確認してみてください。
介護職員初任者研修の資料を一括で請求して比較できる便利なサイトもあります。
私はこういったサイトから請求して資料をいくつも送ってもらい、最終的にニチイに決めました。
なお、授業の様子を紹介した公式サイトによるYoutube動画もあります。
ニチイの介護職員初任者研修を選んだ理由
私がニチイを選んだ個人的な理由を残しておきます。
- 学校が通いやすい場所にある
- 週末のみ週1日のクラスがある
- 大手なので安心
- 振替制度
- 受講料が納得できる金額
私は短期集中で勉強するよりは時間をかけてゆっくり進みたいと思っていました。なので、平日ではなくて週末1日希望。ニチイは様々なプランがあるので自分にぴったりのコースが見つけやすいです。
別にニチイでなくてもいいと思うのですが、自分が通いやすい場所とカリキュラムであることはとても大事です。
実際にニチイで介護職員初任者研修を受けた感想
ここからは、実際にニチイで介護初任者研修を受講した感想をお伝えします。
魅力的な講師陣
「魅力的な講師陣」という言葉はいかにも宣伝要素の強い表現のような気もしますが、実際に受講して心からそう感じました。
講師たちは実際に介護の現場で働いている方たち。60代と思われる方も何人もいらっしゃいますが、皆さん生き生きと働いてます。先輩女性として学ぶこともたくさん!
それぞれ面白いお話も聞けました。
印象に残っているのは「お年寄りは可愛いですよ」とおっしゃった講師の言葉。ヘルパーである自分が家に来るのを待っていて、必要としてくれるお年寄り。その姿を心から可愛いと思い、介護の仕事を続けていらっしゃる。3kと呼ばれる介護の仕事ですが、そんな言葉を聞くと本当にあたたかい気持ちになりました。
他の講師の方で、家族介護のために介護研修を受けたのがスタートだとおっしゃった方も。介護についてきちんと学んだので、家族の介護に自信をもって取り組めたという趣旨のお話がありました。私が学習していく上で、とても支えられた言葉です。
授業がわかりやすい
ニチイはこの業界でも大手。授業で使うテキストも副教材もわかりやすいです。
座学ばかりだと眠くなってしまいますが、実技の時間もありますので充実した1日となりますよ。
事務のスタッフが親切
各種手続きや問い合わせの際に事務スタッフと接する機会は意外と多いもの。
私がお話しした方は皆さんきめ細やかで親切な対応でした。
雑談の中で介護の実習に参加した時のお話もなさっていましたので、事務スタッフとは言え介護の有資格者だと思われます。
初任者研修15回目と16回目の試験
初任科研修と言えば、なんと言ってもテストが気になりますよね。
5冊もあるテキストから出題されるのに、「ほとんどの人は合格しますよ」と言われても焦るばかり。それでも落ちたら恥ずかしい…と思ってしまいます。
私も試験前には出題傾向を知りたくて試験問題をネットで検索しました。でも過去問などはどこにもありません。
テスト問題の用紙は回収されてしまうことがひとつの理由だと思われます。
もうひとつの理由は、本当に合格率が高く、真面目に取り組めば合格できるテストだからです。授業中に「ここは大切です」と言われた部分をしっかりとマーク。「大切」=「テストに出ます」。
この試験は落とすための試験ではありませんし、他の人との競争試験でもありません。講師の方たちは全員合格させようと一生懸命に指導してくださいます。本物の力をつけて介護職員として現場で働いてくれるのを待っているのが伝わってきます。信頼してついて行くだけです。
初任者研修15回目の試験対策
15回目は午前中に筆記試験。午後からは実技試験でした。
(これからお伝えすることはあくまでも私が経験したことです。)
15回目の筆記試験
「こころとからだのしくみと生活支援技術」内で習得した知識を確認。テキストは5冊ありますが、第9章(テキスト3から5にかけてです)から主に出題されるということです。この範囲で授業中に大切だと言われたことを復習しました。
15回目の筆記試験は○か×をつける正誤問題であり、7割が合格のボーダーですので難しくはありません。
私が間違えた問いの中でひとつだけ覚えている問題があります。試験問題そのものは正確に覚えていないのでなんとなくの記憶です。車椅子で移動することを想定して通路の幅を考える場合、車椅子の幅だけでなく長さも考慮しなければならないというのがポイントでしたね。
○×問題とは言え、実際に介護の現場で大切なことがきちんと盛り込まれているものだと思いました。
15回目の実技試験
午後の実技テストでは、ある利用者さんへ必要なサービスを実際に行います。
試験前日には、授業で学んだシーンを思い出して家で家族を相手に練習。車椅子とベッドの間の移乗介助が苦手で何度も何度も復習したのです。でも実際に出題されたのは、私の場合は杖歩行の方の介助でした。こればかりは当日に何が出題されるかわかりませんね。
授業中に何度も出てくる言葉「脱健着患」は片麻痺の方の着脱の基本。倒れ込みを防ぐために患側に立つなど、わかりきっていてもテストで緊張すると間違えてしまうことも。
私もそうでした。ハッと気づき「失礼しました」と言って逆サイドに移動して、なんとかクリアできた感じかもしれません。
試験当日は実際の試験前に復習してくださいました。テストの課題とまったく同じではありませんが、大切なポイントをおさらいしてくださいます。その時は全力で集中してください!
私はあとから気づいたのですが、Amazonでも介護職員初任者研修実技のDVDなどいろいろ販売されているんですね。
DVD>介護職員初任者研修補助教材DVD―職務の理解編 基本介護技術編 ()
初任者研修16回目の試験対策
それまでの授業すべてに出席して、レポートも通過して、そして15回目のテストに合格した人は16回目の修了試験を受けることができます。
テキスト5冊を前にすると呆然としました。
が、授業中に大切だと言われたことを繰り返し学習するのみ。
小手先の試験対策をした人を合格させたい試験ではありませんので、細かい数値は問われません。骨や筋肉の名前などもたくさん暗記しましたが、まったく出題されなかったような気がします。
16回目の修了試験の日には、午前中に大切なポイントを復習してくださいました。付箋を持参するのを忘れないでくださいね。
昼休みには付箋の箇所を全力で頭の中に!普段の授業を真面目に聞いていて基礎が入っていれば、あとは当日集中して詰め込めばなんとかなるという印象です。
確かにテスト対策はどうしても気になりますが、それだけを気にして毎回の授業を受けるのはもったいないというもの。
これから先どういう姿勢で介護の仕事をしていったらいいのか、テキストの勉強内容だけでなく先生方の経験談・雑談も含めて学ぶことが多いです。初めて排泄の介護をした時のお話などもためになりました。
試験合格だけを最終目標にせず、本当に力をつけたいと思って毎回の授業に臨めば、修了試験については合格させるように導いてくださいますので安心してください。
ちなみに私のクラス全員仲良く合格しました。
まとめ
せっかく初任者研修を受けようと思うのであれば、やはり最後までやり遂げたいもの。
自分にあった学校を見つけて、最後まで受講してレポートを提出して、最後の試験にも合格できるように頑張りましょう。
介護職員初任者研修での勉強内容は、介護の仕事に就く就かないにかかわらず大切なことです。
超高齢社会の日本ですが、年をとってからも少しでも自分らしい暮らしができますように。
コメント
初めまして
私も、現状の仕事で新たな資格取得のため、初任者研修を受けてます。
今週15回目です。年をいってからの勉強のため、なかなか頭に入らず、覚えられません。
今、いっしょに受けているメンバーは、研修中、休憩時間、実技の練習や何から何まで仲良くワイワイガヤガヤとやっていて各講師から「前回の先生からもこのクラスは、楽しい。」と言われているとかで。
筆記試験、実技試験をみんなで受かりたりと思っています。
みんなきっと今週と来週は、緊張しまくりだと思います。
どうなるかわかりませんが、まずまずは、落ち着いて臨みます。
いろいろなアドバイスありがとうございました!
これからも、頑張ってください。
英雄さん
コメントをありがとうございます!
現在研修を受けている方からのメッセージ、とっても嬉しいです。
そうなんですよね。
私のクラスもワイワイ楽しくやってました。
クラスの雰囲気がいいとお互いに励まし合ってモチベーションも保てますので、きっと全員仲良く合格できると思います。
私も年がいってからの勉強で確かに「記憶」は大変でしたが、皆で達成感を得られるこんな経験なんてなかなかないですよ。
最後まで体調を崩さずに皆で合格できることをお祈りしてますね。
介護初任者研修の9日目の実技車椅子移乗などの勉強が終わりました。全く頭に入らず、家に帰っても、何も思い出せない状態です。10日目の勉強から休もうと思っています。(退学)ちょっと私では16日(終了試験)まで行けないと思っています。残念ですが、誰でも合格出来ると思っていた私が甘かったでした。
あきさん、はじめまして。
コメントをありがとうございます!
車椅子への移乗、むずかしかったのを思い出します。そうなんですよね。家に帰っても何も思い出せない。テキストを読んでもうまく再現できないんです。焦りました。
お気持ちはよくわかります。
でも、ここで自分から辞めてしまうのはもったいないです。
車椅子とベッドの間の移乗は私も苦手で。でも本番の実技テストは杖歩行でした。前日あんなに何度も練習したのは何だったの~って感じ。(いえいえ移乗は大切なんですけどね。)
そういうわけで、私は続けた方がいいと思っています。
今までいろいろな初任者研修受講者の方とお話ししましたが、メンタルの強さは大事だと思います。覚えることが多いので誰もが不安です。でも、向こうから「辞めてください!」と言われない限り(←こんなケースはまずないでしょうけど)、何としてでも続けよう、合格しよう、って思ったが勝ちなのかもしれません。
自信がないのであれば、話を聞いてくれそうな講師やスタッフに相談するのも良いかもしれません。授業料を払ったんですし、黙って去って行くのだけはもったいないです。
励ましのお言葉ありがとうございます。sakurako さんの言われたとうりに、講師の先生に相談を持っていき解決にはなっていませんが、(励まされただけですが)次の授業に参加してみます。半分諦めていますが、一応最後の授業まで頑張って見ます。終了試験で落ちたら、諦めます。でもとても良い勉強になりました。色々ありがとうございました。
あきさん、どうしていらっしゃるかしら?と思っていました。書き込みをありがとうございます。継続なさるようでホッとしました。
同じクラスのメンバーとは話をしていますか?私も最初の頃は本当に不安で、誰よりも年をとっているし落ちこぼれ感満載(涙)。
でも途中で誰かがラインのグループを作ってくれて情報交換するようになったんです。そうしたら不安なのは多かれ少なかれ皆いっしょなんだと思えました。優秀に見える人であっても、実は仕事がとても忙しくて勉強時間を取れないと悩んでいた人も。特にすでに介護業界で働いている人たちは信じられないほどの忙しさ!仕事が終わったら疲れ切って眠ってしまうことの繰り返しだと嘆いていました。
試験については、もちろん一発で合格したら嬉しいですよね。でも万が一落ちてしまっても再受験することができます。
介護業界は人手が足りないので、なんとか合格してヘルパーとして現場で働いて欲しい!という先生たちのお気持ちが伝わってきますよ。私も陰ながら応援しています。
はじめまして! 僕も今、初任者研修受けてますが、クラスは人数少ないのですが、私だけ極端に覚えが悪くなかなかついていけません。聞くところによると無資格の時期を何年も過ごし、私だけ半年未満で初任者研修受講ということを知りました。皆さんの言うとおりのみんなでワイワイという気持ちにはなれません。私は、私生活でも広汎性発達障害の娘と要介護1の母親の世話を兼務しながら介護職してますが、現場と研修でやり方の違いがあり混乱しています。初任者研修に関しては無資格の期間の長い人同士や短い人同士ならまだ行けたかもと思いますが、最初からこれだけの差があるならその場にいることがお門違いなのではないかとすら思えて孤独感を感じ溶け込めず一人だけ浮いてる感じになってしまいました。いろんな感情が交差して他の方に失礼にあたらないようにするためには話せなくなりました。研修行くのがとてもしんどいです。性格歪みそうだから日程全部振り替えたいくらいです。それかリタイアですね。一度、担当に話したことはありました。どうしたらいいかわかりません。アドバイスあればよろしくおねがいします。
takotakoさん、はじめまして。
コメントをありがとうございます。
3年前の初任者研修受講を懐かしく思い出しました。
「私だけ極端に覚えが悪く…」というのはその頃の私がまさに感じていたことです!
ニチイでは今までたくさんの初任者研修クラスが開講されたと思うのですが、おそらくそのクラスの1人か2人~つまり合計では大勢の人たちが同じような感情を持ったのではないでしょうか?
人間って他人と自分とを比較しがちだけれど、これは競争試験ではなくある一定の基準に達した人はすべて合格させてくれる試験です。
確かに無資格で働いた期間が長い人たちは特に実技において慣れていますよね。でも大切なことは、ニチイの先生が教えて下さったとおりに真似をすることです。現場と研修で違いがあった場合は混乱しがちだけど、試験準備と割り切ってニチイの先生のとおりの動きを頭に叩き込むしかないです。(でも職場では職場のやり方で…って感じですよね、確かに大変です。)
takotakoさん、お嬢さんやお母様のこともある中、お疲れかと思います。周りの方に対してとてもお気づかいされる方という印象を受けます。
「孤独感を感じ…」とありますが、実際に誰かに意地悪されたわけではないですよね?打ち解けていくのに少し時間がかかる場合もあるかもしれません。
自分以外は皆でワイワイやっているように見えても、よく観察するとマイペースで他の人と積極的に関わってない人もいるかもしれません。
「和気あいあいとした雰囲気」と私が伝えてしまったばかりに、そう思えなかった人に孤独感を感じさせてしまったのでは?と申し訳ない気持ちです。
私が所属していたクラスもだんだんと仲良くなっていき、本当に皆の気持ちがひとつになったのは皆が合格した瞬間です。(例えそれまで仲が悪かったとしても全員で合格したら気分が盛り上がるとは思いますけどね 笑)
途中でニチイを辞めてしまうことだけはもったいないので避けて欲しいです。
今のクラスでもう少し様子を見て欲しい…でも精神的につらかったら他のクラスを振替で取って雰囲気を見てみるのもいいかもしれません。