映画「存在のない子供たち」両親を告訴する12歳レバノン少年

雑記

2019/7/20に公開された「存在のない子供たち」というレバノン映画を見に行って来ました。この映画はおすすめです!

中東の貧困問題を子供の視線から描いたこの作品。カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞。アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされるなど、高く評価されています。

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映画「存在のない子供たち」のあらすじ

この映画は、まだ幼さの残る12歳の少年ゼインが、裁判所で堂々と証言するシーンから始まります。「何の罪で?」と裁判長から問われ「僕を生んだ罪」と答えるゼイン。

そこから、壮絶な過去を振り返るシーンが始まります。

生まれた記録さえないゼインは、両親とたくさんの兄弟と共に極貧生活を送っていました。

学校にも通えず、両親から罵倒を浴びせられながら朝から晩まで働く日々。

ある日、11歳の美しい妹サハールが泣き叫んで嫌がっても、お金のために強制的に結婚させられます。絶望して家を飛び出したゼインはさらに過酷な現実を知ることに。

予告編の動画をぜひご覧ください。

映画『存在のない子供たち』予告編

主人公ゼイン役の少年

映画「存在のない子供たち」のワンシーン
画像:sonzai-movie.jp

「私の映画には俳優はいません。彼ら全員は彼ら自身の役割、彼ら自身の人生を演じています。」という監督のコメントにあるように、皆が映画と同じような境遇の人たちです。

主人公ゼイン役のゼイン・アル=ラフィーアは、実際に苦しい生活を送るシリア難民のひとりでした。

痩せこけた上半身を見ると、実際に彼が貧困の中で育ったのがわかります。

2004年生まれなので映画の設定と同じ12歳くらいのはずなのに、栄養不足で幼さが残る身体。なのに、彼の目から感じられる深い悲しみは子供のものではありません。

「ゼインは撮影中に何度か即興で自分の言葉を脚本に加えました」とも監督は言っています。ゼインの表情や動き、言葉は、彼の内から湧き出たものだからこそ、私たちの心に強く響いてくるのでしょうね。

ゼインのインタビューの動画をご紹介します。彼と彼の家族は、2018年にノルウェーへ定住が承認されて移住しています。国連難民機関の助けを借りて実現したとのことですが、本当によかったです。

7/20公開『存在のない子供たち』ゼインのインタビュー

映画「存在のない子供たち」の舞台はどこ?

この映画の舞台となっているレバノンという国はどこにあるのでしょうか?

映画「存在のない子供たち」の舞台レバノンの地図

画像:ja.maps-lebanon.com

レバノンは元々シリアの一部であったため、シリアは長い間レバノンに大きな影響力を持っています。

多くのシリア難民を受け入れたレバノンは、社会が不安定になり、治安が大変悪化しています。

その日その日を生きるだけで精一杯の子供たちには、自分を主張する機会なんてあり得ません。

この映画はレバノンでの話ですが、世界中にはこんな境遇の子供たちがたくさんいることに気づかせてくれる素晴らしい映画だと思います。

レバノン映画「存在のない子供たち」の英語タイトルは?

この映画のフランス語タイトル・英語タイトルは「capernaum(カペナウム)」。

新約聖書に出てくる、ガリラヤ湖北西岸にあった町の名前で、イエスキリストの伝道の拠点として知られているところ。カファルナウムと表記されることもある町です。

「capernaum」の意味については、英語の映画サイトを見ると「chaos」あるいは「confusion」と説明されています。「混乱」「不規則」といった意味ですね。

新約聖書では、イエスが「悔い改めない町を叱る」という場面でこの「capernaum」という町の名前が出てきます。(マタイ11:23)

聖書のその話を知る人であれば、英語タイトル「capernaum」から何かを感じ取ることができるのでしょう。

それに対して、日本語タイトル「存在のない子供たち」は、映画の内容をイメージできるような言葉。確かに私たち日本人には「capernaum」から何かを思い浮かべるのは難しいかもしれませんね。

映画「存在のない子供たち」の感想

映画「存在のない子供たち」のワンシーン・ゼインと赤ちゃん
画像:sonzai-movie.jp

実は私、映画が始まって2,3分のところで、もう涙ボロボロでした。ハンカチを取り出すにはさすがに早過ぎて、恥ずかしかったです。

ヨーロッパ在住のころ、難民やホームレスの人たちへのボランティア活動をしていたのですが、その教会での思い出が一気に押し寄せてきて、胸がいっぱいになりました。

人は生まれてくる国を選ぶことはできません。

目の前のことに追われる毎日を送っていると、日本で当然だと思っていることが実は当然ではないことに気づけないのです。

小さい頃からお稽古事をたくさんして、幼稚園受験や小学校・中学校受験をする日本の子供たち。

「経済的に厳しいから子供はひとりだけ」と言う若い夫婦。

「お金がないから結婚できない」と言う若い人たち。

一方で、先のことを考えずに結婚して次々に子供を生んで、ますます貧困に陥り、援助を求める国々もあります。

文化的、宗教的な違いがありますし、人道的には「そんなに生まないで」とは絶対に言えないモヤモヤがありました。

私にとって、この映画は衝撃的でした。子供からの「ちゃんと育てられないなら生まないでくれ」「生むなら愛して欲しい」というメッセージ。

そんな彼らの声を映画にしてくれたのは、本当に嬉しいことです。

なお映画館で上映されることは残念ながらほとんどないと思われるので、Amazonをご紹介します。Blue-ray、DVDの購入あるいはレンタルができます。


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